グルーポン（Groupon Inc.）は全米トップ500社にランクされる通販会社を買収することにより、ただ他企業の割引クーポンを販売するだけでなく、自社で直接オンラインの商品販売に乗り出すことになった。

グルーポンはブランド品を最大で定価の80%引きで販売する、アイディリー社（ideeli）をU$4,300万ドルで買収することを決定し、本日中に決済する予定だ。同社は米国のニューヨークに本社を置き、アパレル系のデザイナーブランドを中心にネット販売しており、2012年度には1億4,500万ドルを売上げている。

今回のM&Aにより、グルーポンはディスカウントバウチャーを販売するだけでなく、商品そのものを売ることになる。特に、ファツション系に強いアイディリー社を手中に収めたことで、アパレル販売を大幅に強化することになった。

グルーポンの2012年度の商品販売部門は対前年比4.6%増（2,080億ドル多い）の4億5,470万ドルを売上げており、2013年11月には初の配送センターを開設した。グルーポンはアイディリー社を買収したことにより、さらに1億4,500万ドルの売上を加えることになる。また、アイディリー社の平均販売額はU$170とグルーポンの平均U$40より4倍以上高く、高額商品の購入者層を獲得できる。

グルーポンはシカゴ本社であるが、アイディリー社の本社機能をこれまで通り、ニューヨークのマンハッタンに残し、サイトも今まで通り別々に運営すると発表している。

記事執筆：株式会社ユーディーアール　小椋貴央