Eコマースを専門とする調査会社のフォレスターリサーチ社によると、アルゼンチン、ブラジル及びメキシコのEコマース売上高は2018年までに、現在の年間売上高200億ドルから、470億ドルへと135%も増大する。
ブラジルは中南米では断トツに大きい市場であり、今後もその地位は揺るがないだろう。ブラジルにおけるCtoCとBtoCのオンライン販売額は複合年間成長率18.5%で成長し、2013年の年間売上150億ドルから350億ドルになる。また、オンラインで商品を購入する消費者数も2013年の3,090万人から5,540万人へと79.3%増大する見込みだ。
二番目に巨大なオンライン販売市場のアルゼンチンは、2013年の年間売上26億ドルから2018年には68億ドルへと161.5%もの大幅成長が期待される。さらに、メキシコ市場は2013年から2018年の5年間で150%拡大し、22億ドルから55億ドルになる。
これらの地域におけるオンライン販売の急成長は、国民の平均年齢が若く、デジタルネイティブである若年層の消費行動が主要因となっている。各国国民の平均年齢はアルゼンチンが31才、ブラジルが30才、メキシコが最も若くて28才である。
メキシコとアルゼンチンにおける、Eコマース発展の原動力は低所得者層と中間所得者層にあり、ブラジルはすべての所得階層に伸び代がある。現時点では、メキシコでEコマースを利用する消費者は、主に中間又は中の上に属する所得者層が多い。ブラジルの低所得者層の50%がオンラインで商品を購入しているのに対し、メキシコの低所得者層はわずか20%の人達しかオンラインを利用していない。
メキシコにおけるオンライン購入者は2013年の840万人から、2018年には1,800万人(114%増)になると予想される。アルゼンチンのオンライン購入者は2013年の750万人から2018年には1,200万人(60%増)になる。メキシコはオンライン購入者数ではアルゼンチンを上回るが、一購入者当たりの購入金額が少ないため、売上高で同国を超えることはない。
なお、上記の市場予測はフォレスターリサーチ社が2013年5月に行ったオンライン調査の分析結果によるものだ。同調査はブラジル、アルゼンチン、メキシコの大都市及び地方都市に居住する16才-75才の5,994人に対して実施された。また調査結果は各国の統計、有識者のインタビュー、インターネットのトラフィックデータと統合され、予測数値が算出されている。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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