昨年の9月29日に開設された、わずか39km2の「上海自由貿易試験区(FTZ)」では、低コストで中国のオンラインショッパーに売ることができる。
同自由貿易試験区のオンライン販売サイトを運営する、跨境通(Shanghai Kuajingtong International Co., Ltd.)の広報担当者によると、この区域で売られる商品のほとんどは中国の付加価値税(17%)がかからない。
2013年12月に同特区で営業を開始した企業によると、50社以上のオフショア企業が、海外から中国人消費者に対し、直接オンライン販売をしているそうだ。
Kuajingtong.comでは、化粧品、食品、バックやその他ラグジャリー商品分野の約500商品が売られている。同サイトで最も売れている商品はボトルにはいったスターバックスのモカフラペチーノ12個入りパックで、価格は178元(U$29)だが、米国のAmazon.comでは同じ商品が212元(U$35)で販売されている。
Kuanjingtongは海外ブランド商品のためのオンライン販売プラットフォームを提供しているものの、自社での直販はしていない。同社はサイト上に商品の陳列しているだけで、サイトを訪れたオンライン客が商品を購入した場合、その商品を提供している企業またはディストリビューターに注文がいき、Kuanjingtongは成約ごとにコミッションをとる仕組みだ。またその成約手数料は他の主要オンラインマーケットプレースより低く設定されている。
Kuanjingtongは中国税関と協力し、海外のネット販売事業者の商品登録を手助けするコンサルティングサービスを提供している。商品登録後は、輸入商品の通関期間は数週間から2日間に短縮される。
上海自由貿易試験区におけるKuanjingtong.comの主な収入は関連会社で、オンライン決済サービスを提供している、Oriental Electronic Payment Co., Ltd.(以下OEP社)から得ている。
OEP社の決済システムにより、中国の消費者は中国通貨(元)で直接海外から買い物ができ、海外企業は米ドルで代金を受け取る代わりに2%の取引手数料をOEP社に支払う。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
コメントをお書きください