アースト&ヤング公認会計事務所によると、ナイジェリアはMINTを構成する4ヶ国の中で、最も大きな潜在成長力を秘めている。
メキシコ、インドネシアとトルコはすでにG20に入る経済規模であるが、ナイジェリア経済はまだそれら諸国と比較できる状態ではない。しかし、同国は世界第7位である1億7,300万人の人口や豊富な天然資源を原動力として着実に成長しており、ゴールドマンサックからは未来の経済大国として評価されている。
ちなみに、ナイジェリアの人口は、100年前にはわずか2,000万人にすぎなかったが、2050年には4億人に達すると予測されている。
英国投資庁によると、ナイジェリアは次の10年以内に、サブサハラ経済の中心的な存在になると見られており、英国とナイジェリアの2国間貿易は2014年度で80億ポンドになる見込みだ。
ただナイジェリアの政情は不安定で、頻繁に起きるテロや暴動などが同国の経済発展を複雑にしている。そのため多くの多国籍企業が市場参入したにもかかわらず、ウールワース南アフリカや英国ガスのように撤退する企業も多い。
その一方で、菓子メーカーのMondelez International社(以下モンデレーズ)や出版社のHello! magazineのように、ナイジェリア市場の魅力にひかれ、新たな製品やサービスを投入する会社も後を絶たない。
モンデレーズはナイジェリアのチョコレート工場を刷新するために1億ドルという大規模投資を行ったが、2013年にも設備増強のために3,000万ドルを追加投資した。
一方、Hallo! Nigeriaはサブサハラ地域で発行された、初のセレブ向け雑誌で、英語を話す西アフリカの4ヶ国で販売され、この地域の文化統合に一役買っている。
ナイジェリアには、国際的なラグジャリーブランド企業が出店を開始し、この国におけるブランド品の販売に自信を深めている。現在、ナイジェリアでは中間所得層が形成されてきているだけでなく、総資産額20億ドルを超えるAlico Dangote氏のようなスーパー億万長者も出現している。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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