中国の大手Eコマース企業のアリババグループは、同じく中国の大手デパート運営会社、Intime Retail (Group) Co., Ltd.(以下インタイム社)に6億9,200万ドルを投資し、株式9.9%を取得、転換社債も引き受ける。この契約では今後、最高35%までインタイムの株式を購入できる。
インタイム社は中国で36店舗のデパートを運営しており、アリババは同社を戦略的パートナーにすることによって、オンラインとオフラインのビジネスを統合し、消費者にいままでにないショッピング体験をしてもらうことが2社の共通のゴールだと述べている。
オンラインとオフラインの統合という言葉は従来の実店舗に訪れる顧客をオンラインの世界に呼び込むための用語になっている。
アリババのCEOであるDaniel Zhangs氏によると、今回の投資はアリババの運営するBtoCプラットフォームのTmall(以下天猫)の強化につながり、インタイムの店舗で入っている企業を天猫のEモールに誘致できる。
アリババのCtoCプラットフォームである兄弟会社、淘宝(タオバオ)と天猫の売上を合計すると、2013年度の年商、2,450億ドルに達する。
アリババグループは米国証券取引所でIPOを計画しており、上場時の総資産額は1,000-1,500億ドルになると予測されている。
近年、アリババは米国市場を含む、幅広い企業に投資しており、米国のShopRunner(以下ショップランナー)にも投資している。ショップランナーは自社サイトを運営する事業者向けに送料無料プログラムを提供しており、年会費U$79を支払えば、注文から2日以内に商品を届けるサービスを行っている。
ショップランナーは、米国に3万以上の商品受取所を設置し、ピックアップサービスをしている。ショップランナーは、 トイザらス、アメリカン・イーグル、ブルックスブラザーズ、カルバンクライン、トミーヒルフィガー、ブルーネイル、ペッツマート、スポーツ・オーソリティなどの、リアルの店舗を多数持つ、大手小売事業者を顧客として抱えている。
またアリババは昨年、カリフォルニア州シリコンバレーに本社を置く、モバイルアプリの検索技術開発企業、Quixey社に5,000万ドルを出資している。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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