もしブラジルの中間所得層を一つの国としたならば、その年間消費額は世界の上位20ヶ国に入る。2013年には1億800万人のブラジル人がクラスC(世帯月収15万-38万)*に属し、その消費額は5,300億ドル(1兆1,700億レアル)に達する。 ブラジルの統計分析会社、Serasa ExperianやData Popularは、ブラジルのクラスCの消費者が2014年度には何を買うかというトレンドを産業別に解説している:
自動車
クラスCの消費者は2014年に300万台の自動車を購入するだろう。全ブラジル人の自動車購入台数が360万台なので、購入台数の80%以上がクラスCによることが明らかだ。
衣料品
クラスCが2014年に購入する衣料品は全人口の41%を占めるだろう。クラスAは8%、クラスBは40%、クラスDとEが計10%になる。
化粧品
化粧品市場は対前年比で14%増が見込まれる。2013年度ではクラスBとクラスCが最大の消費者層で、クラスBは1億7,200万ドル、クラスCは1億4,300万ドルを化粧品に費やした。
冷蔵庫
クラスCの消費者は500万台近くの冷蔵庫を購入するだろう。
スマートホン
クラスCは2014年度に390万台のスマートホンを購入するだろう。調査会社のIDCによると、ブラジル市場全体でのスマートホン販売台数は4,700万台に達する。スマートホン市場ではクラスCは市場の8%を占めるにすぎない。なお、Kantar
Worldpanel社の調べによると、クラスCでのスマートホン普及率は17%である。
タブレット
ブラジルのクラスCは2014年度に450万台のタブレット端末を購入すると見込まれる。ブラジル市場全体では1,070万台の販売が予想されており、販売総数の約42をクラスCが占める。
テレビ
クラスCは2014年度に670万台のテレビを購入するだろう。ブラジル市場全体では950万台のテレビが販売されると予想されており、
クラスCは全体の約70%を占めることになる。
注:ブラジルの所得階層
ブラジルでは世帯月収が15万-38万円の中間所得層を「Cクラス(C層)」と呼ぶ。政府機関である地理統計院は自国民を世帯収入によってA層からE層まで5分類している。A層は76万円以上、B層76万~38万円、D層15万~5万円、E層5万円以下に分類している。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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