Uber、LyftやSideCar等の携帯を使ったオンデマンド配車サービス企業が全米のタクシードライバーの生活を脅かしている。
Uberとは世界の各都市で展開されている配車サービスで、携帯アプリから今いる場所にハイヤーを呼ぶ事ができ、決済はアプリ内で行いその場で支払う必要は無い。
ニューヨークタイムズによると、これらの新興企業がタクシーが提供する配車タクシーサービスに対抗するため、ニューヨークのタクシー組合(組合員17,000人)はシカゴのタクシー運転手と共闘する計画を立てている。またフロリダ州マイアミ、テキサス州オースチン、ペンシルバニア州フィラデルフィアのタクシー組合との連携も準備しているそうだ。
日本において、Uberは高級ハイヤーのイメージだが、米国では高級ハイヤーを配車するUber、低価格タクシーを配車するUberX、既存のタクシーを配車するUberTAXIという三種類のサービスが提供されている。
このなかで、最も既存のタクシーに影響を与えているのがUber Xだ。Uberはあくまで配車という仲介サービスをビジネスモデルにしているので、車を保有したり、運転手を自社で雇用する必要がない。それゆえ、低価格でのタクシーサービスが提供可能だ。
簡単な審査こそあれ、運転手を希望する者は、普通自動車の運転免許証と、一定サイズ以上の車を保有していれば誰でも、すぐに運転手になれる。そのため学生や主婦が隙間時間を利用してアルバイトとして運転手になっている。
そのうえ、 オンデマンド輸送のUberは、他の乗客と料金を分割支払いできるサービスまで提供している。携帯に最新アプリをダウンロードすれば、利用者は車を呼んだ後「料金分割」機能を選び、連絡先から友達を招待したり、手動で携帯電話番号を入力することができる。
サービスの質に関しては、利用者が運転手を採点する機能がアプリにあるので、星5つ満点の評価が4以下になると運転手登録が抹消されるので、サービスの質もうまく維持されている。
これでは無愛想で態度が悪かったり、無駄におしゃべりするようなタクシー運転手は駆逐されてしまうだろ。
日本では行政が規制で守っているので、米国のような低価格サービスが実現されるかどうかは疑問だが、もしTPPの締結によりタクシー業界の規制緩和が進められれば、日本のタクシー会社が壊滅に追い込まれる可能性もある。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
コメントをお書きください