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世界の住宅市場動向- (2)

 

 

アジア住宅市場

台湾の住宅価格は2013年4月-2014年3月の1年間で11.28%上昇した。これで、前年の10.17%に続き2年連続の2桁上昇となった。

 

 

フィリピンの住宅市場はマカティ市(フィリピンのビジネス中心都市で、マイクロソフトやネスレ等、大手国際企業が集積している)の平均コンドミニアム価格(3LDK)が年間で8.95%上昇した。その前年(2012年4月-2013年3月)は2.23%の上昇だったので、住宅市場が急激に回復したのがわかる。

 

上海では2013年4月-2014年3月の1年間で8.35%も住宅価格が上昇し、前年の1.21%から市況は回復した。しかし、上海は中国の不動産市場でも例外的な都市で、他の地域の不動産価格はみな下落傾向にある。

 

住宅価格が1%-4%前後でゆるやかに上昇しているのは、マレーシ(4.35%)、タイ(3.6%)、日本の東京(3.32%)、インドネシア(1.78%)、韓国(0.02%)となっている。

 

アジアの住宅市場で最も低調なのは香港シンガポールだ。香港の住宅価格は2012年4月-2013年3月の期間は20.44%も急騰したが、過去1年では-2.27%へと振り子が戻るかのように大幅に下落した。香港特別行政区政府が公表している不動産評価(the Rating and Valuation)によると、住宅販売戸数も対前年比33.7%減の10,788戸だった。

 

シンガポールの新築住宅市場は2年連続でマイナス成長だった。直近の1年(2013年4月-2014年3月)が-1.68%で、前年が-1.43%と若干であるが下落幅が広がっている。シンガポールの都市再開発庁(the Urban Redevelopment Authoriity)によると、シンガポールの住宅販売戸数は対前年比67%減の1,791戸にとどまり、2008年以降では最低レベルだった。

 

また、総合不動産サービスのSavills Singapore社によると、シンガポールの中古住宅市場も対前年比57.9%減の1,010戸の販売にとどまるなど、市況は低調に推移している。

 

アフリカ住宅市場

南アフリカの住宅市場は低調に推移している。中古住宅市場の平均価格は2013年4月-2014年3月が-1.85%で、前期の8.21%から住宅価格は大に下落した。同様に、新築住宅市場も対前年比-10%下落している。

 

イスラエルの中古住宅市場は下落傾向にあり、前年(2012年4月-2013年3月)の8.21%増から直近の1年(2013年4月-2014年3月)は1.85%増へと失速した。また新築住宅市場は対前年比-10%も落ち込んでいる。

 

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ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央