クラウドファンディングによる資金集めが注目を集めている。この言葉はオンラインによる不特定多数から資金を集めるやり方として理解されていることが多いが、この資金調達法はネット使うか否かは別にして昔から存在する。
例えば、日本の中世の勧進のように、僧侶が仏閣の修復や再建のために民衆から浄財を集めるために使った仕組みと類似している。
ただネットができる以前は、資金調達をしようとしても、少額ずつ資金を提供してくれる人を簡単に見つけることは不可能であり、また手間と時間をかけて多くの投資家に事業説明をすることも容易ではなかった。
しかし、FacebookやLinkedIn等のSNSで人々がつながる時代になり、事業家と個人出資者をマッチングする場ができるようになった。
近年では、2012年4月にクラウドファンディング・サイトのKickstarterを使って、スマート・ウォツチのぺブル・ウオッチ社が37日間で、U$10,266,845(約10億円)を調達して大きな注目を集めている。
そこで、過去2年を振り返り、クラウドファンディングで最も資金調達に成功した企業事例10社を以下に記載した。
1. The Pebble E-Paper Watch
カリフォルニア州のぺブル・テクノロジー社がiPhoneとアンドロイド携帯に対応するスマート・ウォツチを製造するためにKickstarter経由で約1,000万ドルを1ヶ月強で調達する。
2 .Ouya
Ouya Inc.(ウーヤー)はオープンソースのゲーム機メーカーで、Kickstarter経由で850万ドル(約8億5,000万円)を29日間で調達する。Ouyaは資金調達後、10ヶ月でクラウドファンディングの投資者に同社のゲームコンソールをリワード(報酬)として届けた。OUYAはルービックキューブに例えられる小さな小型の家庭用ゲームで、Wiiと比べても体積は3分の1、重量は4分の1しかない。
3. Pono Music
Pono Musicは高級オーディオをターゲットにした、音楽ダウンロードサービスを提供する。同社は カナダ・トロント出身のシンガーソングライターで、
ミュージシャンのNeil Youngが設立した企業。Kickstarterのキャンペーン30日間で600万ドル(約6億円)を調達し、2014年10月から事業を開始する予定。
http://www.ponomusic.com/#home
4.Bitvore
Bitvoreはビックデータのモニタリングや解析をするプラットフォームをつくっているスタートアップで、企業が必要なデータにすばやくアクセスするのをサポートしている。同社はFundable.com経由で450万ドルを調達。
5. The Dash
Dashは世界初の ワイヤレスによるインナーイヤ式ヘッドホーンだ。 この製品はドイツのミュンヘンに本拠を置くスタートアップBraigによって開発された。Bluetooth接続の耳道内装着タイプのヘッドフォンでありながらヘルス・センサー、パッシブ・ノイズキャンセル、マイクを内蔵している。パッシブ・ノイズキャンセル機能はオン、オフできるため、必要なときは外界の音もよく聞き取ることができる。マイクは骨伝導タイプで運動中などノイズの多い環境にも強い。
The DashはKickstarter経由で、50日間でU$3,390,551(約3億3,390万円)を調達し、2014年の10月又は11月に商品を販売開始する予定。
クラウドファンディングに成功したベンチャー企業上位10社-(2)に続く
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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