中国は、電気自転車や電気三輪車に関しては、すでに世界最大の製造国になっており、2013年度には少なくとも13以上の自動車メーカーが18のモデルを売り出している。
2年前の2012年6月28日に、中華人民共和国国務院*は新エネルギー自動車産業開発計画2012-2020を発表した。その計画では2015年末までに50万台の電気自動車を、2020年末までに500万台の電気自動車を中国市場で走らせることになっている。
しかし、2013年時点で、中国の自動車メーカーはわずか、6,900台の電気自動車と1,247台のプラグイン・ハイブリッド車を販売したにすぎない。この数値には電動バスの台数は含まれていないものの、このままでは2015年までに50万台の目標達成にはとうてい届きそうにない。
そこで、中華人民共和国工業情報化部(MIIT:Ministry of Industry and Information Technology)は、2013年9月13日に、中国の電気自動車及びプラグイン・ハイブリッド販売を加速させるための政府補助金を出すことを公表した。
新規の補助金は国内の自動車メーカーのブランドのみに適用され、航続距離が150-250km以上の電気自動車には60,000元(U$9,456)が付与される。また、航続距離80km-150kmの電気自動車には35,000元(U$5,691)、航続距離50km以上のプラグイン・ハイブリッド車には35,000元(U$5,691)が与えられることになった。
中国の市場は中央政府の政策によって特定産業の成長度合いが決まる世界でも数少ない市場の一つであり、市場の活性化は政府の採択する政策のさじ加減による。
中華人民共和国工業情報化部の発表によると、中国の主要都市は2015年までに各都市で10,000台、中規模都市で5,000台以上の電気自動車を導入することを求められており、2013年末までに40都市が新エネルギー自動車産業開発計画2012-2020のプログラム参加することを誓約している。
注:中華人民共和国国務院は、中華人民共和国の最高国家行政機関。列国の内閣に相当し、国務院とも略称する。工業情報化部(MIIT)は国務院に属する行政部門。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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