中国の上海で開催されている第10回中国国際マンガ&ゲーム展示会での発表によると、中国のアニメーション産業は2013年度で870億元(約140億ドル)を売り上げたそうだ。
中国のアニメ産業は過去3年間で100億元拡大しており、アニメ製品の輸出は対前年比22.8%増の10億2,000万元に達した。現在の中国には4,600社のアニメーション企業があり、22万人が働いている。
昨年は29の中国産アニメが国内映画館で上映され、その興行収入は対前年比48%増の6億4,600万元だった。
中国の国産アニメは中国アニメ市場の5.2%を占めるにすぎないが、今後2-3年以内に10%に達すると予想されている。
いままで、中国のアニメ市場はナルト、ブリーチ、ワンピースなどの人気のある日本アニメに席巻されてきたが、中国の国産アニメも年々、質が向上しており、The Legend of Qinのような中国の秦王朝をモチーフにした独自の作品も出てきている。
長年、中国のアニメ産業は資金不足に苦しんできたが、中国政府の支援により今までにない動きがでてきた。端的な例が、4,000万ドルを投資して作られた3Dアニメーションの”Kong”だ。 Kongは中国の古典小説、西遊記を下敷きに作成された。主人公のKongは地球の核の溶岩がら生まれ、エイリアンやロボットもでてくるサイエンスフィクションに仕立て上げられている。
Kongは韓国の映画製作会社であるJJ Kimと共同制作で作られたもので、資金は中国の文化商工会議所の支援を受けている。またこの作品はカンヌ映画祭にも出品され、各国映画界の著名人を試写会に招くなどプロモーショにも力を注いでおり、将来はハリウッドとの共同制作や海外市場への売り込みも視野に入れているようだ。
ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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