ラテンアメリカ諸国ではどのようなSNS(ソーシャルネットサービス)が人気があるのか俯瞰してみた。
ラテンアメリカには2013年で1億5,900万人のネットユーザーがいて、その内42%がブラジル人ユーザーで、次いでメキシコ人(15%)、アルゼンチン(11%)、コロンビア(7%)と続く。また過去1年間で対前年比21%ユーザーが増えている。
特に携帯やiPad等のモバイル端末をネットやSNSにアクセスするのがラテンアメリでは人気で、調査会社のeMerketer(イーマーケター)によると、2017年までに、ブラジルのモバイル端末ユーザーだけでも1億2,080万人に達すると予想されている。
ラテンアメリカのネットユーザーの94%はSNSを使っており、ラテンアメリカの国民はネット利用時間の多くをフェイスブック、ツイッター、ユーチューブ、リンクドイン、グーグルプラスを使ってすごす。ブラジル人は月の13.3時間、コロンビア人は月に6時間をSNSに費やす。
フェイスブックはラテンアメリカで最も人気のあるSNSで、2011年の1億1,600万人から1年で1億7,900万人までユーザーを伸ばした。この利用者数は全世界のフェイスブック利用者の19%がラテンアメリカ国民であることを示す。
2013年までにブラジルのフェイスブックユーザーは、米国につぐ規模に達し、6,500万人になった。ブラジルのSNSユーザーは利用時間の95%をフェイスブックに使っている。
2012年で、ブラジルの携帯ユーザー数は4,120万人で、米国に次いで世界で2番目にツイッターユーザーが多い。2013年Peer Reach社の調査によると、ブラジルは世界のツイッターユーザーシェアの4.3%を占め、世界で第5位だった。他には、メキシコ(3%)、アルゼンチン(2.6%)、コロンビア(1.9%)のユーザーシェアがラテンアメリカでは大きい。ただ、アクティブユーザー数ではアルゼンチンが中南米で最大だった。
YouTube
ラテンアメリカのユーチューブユーザーの60%は34才以下で、米国以外で最大のマーケットになっている。2013年7月時点では、ブラジルのSNSユーザーの16.7%はユーチューブのアカウントを持っている。
リンクドインがブラジルの事務所を開設した2011年では、全世界の1億3,500万メンバーの内、1,400万人がラテンアメリカ国民だった。2013年のブラジルにおけるリンクドイン会員は、英国と並ぶ1,100万人だった。
Google+
ブラジルのグーグルプラスユーザーは世界で3番目の規模で、200万ユーザーをもつ。他ではメキシコ(36.4万人)、コロンビア(31.8万人)、アルゼンチン(23.6万人)のユーザー数が多い。
その他、ラテンアメリで人気のあるSNSとしては、Ask.fm(質問交流サイト)、Pinterest(画像に特化したSNS)、We hear it(画像を使ったSNSでPinterestの競合)、Okrut(ブラジルで人気のSNSでGoogleが運営)、Badoo(出会い系SNS)がある。
なおOkrutに関しては、2014年の6月末に、運営企業のGoogleが9月30日にサイトをクローズすると発表し、ユーザーの多いブラジルやインドの会員を驚かせている。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小掠貴央
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