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南アフリカのハエ工場が廃棄物からオーガニック畜産飼料を製造

ニュース配信のブルームバーグ社の報道によると、世界最大のハエ工場(ハエの幼虫を利用した飼料製造)の建設が南アフリカで着工され、完成すると85億匹のハエの幼虫を使って、鶏、豚、魚等の家畜用の飼料が生産される。

 

この工場は動物飼料市場に革命をもたらすもので、南アのケープタウンとジブラルタルに拠点を置く、AgroProtein Technologies(以下アグロプロテイン社)によって立ち上げられた。

 

アグロプロテイン社は賞味期限を過ぎた食品、残飯、動物の糞尿や食肉処理廃棄物などにハエの卵をいれ幼虫に孵化させることで、優良なオーガニック肥料を製造する。ハエの卵は短時間で幼虫(蛆虫)になり、蛆虫のもつ唾液酵素で分解された糞尿や残飯等は自然乾燥の後、有機飼料となる。

 

同社はこの有機飼料のことをMagMeal(Maggot Meal-ハエの食事から命名)と名付け、その他派生物としてMagOilとMagSoil(土壌用肥料)も生産する。

 

このシステムはロシアの宇宙開発から編み出されたイエバエの幼虫によるふん尿処理法をもとに考案されたもので、ズーコンポストと呼ばれている。日本でも安定した技術として経済産業省や農林水産省もお墨付きを得ており、パイロットプラントが稼働している。

 

アグロプロテイン社は第一工場として、今年の5月にケープタウン工場の建設を着工した。工場は2015年から稼働し、1日にMagMealを7トン、MagOilを3トン、MagSoilを20トン生産する。

 

同社は南アフリカ政府から飼料の販売許可を取得積みで、2以内に欧州でも販売ライセンスを得る予定だ。

 

ハエの幼虫を使った飼料製造の大量生産技術は地元のStellenbosh University(ステレンボッシュ大学)の動物栄養学部の協力のもとに開発された。アグロプロティン社は2つの商業用工場を建設するために1,100万ドルの資金を得た。主な投資家はオーストラリアのTwynam Agricultural Groupとドイツのアパレル企業のs.Oliver GmbHで、他に英国、米国及び南アフリカの投資家たちが資本参加している。

 

アグロプロティン社は2015年以降に、自社技術を世界中にライセンスし、15年以内にはハエの幼虫を使った飼料製造技術を紙やガラスと同じような一般的な商品になるよう普及させる計画だ。

 

ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央