米アマゾンは電子ブックリーダー端末、同ソフトウェアおよび電子書籍関連サービスの販売にあきたらず、ついに携帯電話のアマゾン・ファイア(Amazon Fire)を売り出した。同製品の販売に関しては、6月18日にジェフ・ベゾスCEOがシアトルのイベントで発表済みであったが、本日(米国時間の7月25日)から出荷を開始する。
しかし、Eコマースの小売分野では向かうところ敵なしのアマゾンではあるが、iPhoneのアップルやGalaxyのサムソンがいる携帯電話分野で、市場シェアを獲得するのは簡単ではない。
アマゾン・ファイアはダイナミック・パースペクティブ機能(広角120度カメラ搭載し、利用者が画面を見る角度に応じて映像が変化する)やファイアフライ機能(アマゾンのデータベースと連携した画像と音声の検索機能で、写メで写したた画像や流れている音声を認識し検索できる)をアピールポイントに売り込みをかけているがこれでけで市場を攻略するのは難しいだろう。
米国ではすでに様々なサイトで商品のレビューがなされているが、評価はいまひとつ芳しくないようで、以下にengadget.comの寸評をまとめてみた:
端末の形は、アマゾンが多大な努力を注ぎ込んだ割には凡庸で、ライバル機種のiPhone 5s、LG G3 やHTC One M8に比べて美しいフォルムとはいえない。ファイアは iPhone 5s やGalaxy S5より厚みがあり、LG G3と同じくらいで、One M8やMoto Xよりは薄い。また黒くがっしりとした形は、見た感じ他者の機種より厚みがあるように感じさせる。また160gの重量は、One M8を除く他の競合機種より重い。
4.7インチの液晶ディスプレイは解像度が1,280 x 720 pixels (315 ppi)で、GS5、One M8 や G3に劣る。良いところは、ダイナミック・パースペクティブ機能によって、映像が鮮明に見られる視野角度だ。液晶ディスプレイの輝度は590 nitで非常に明るい。ビデオの質は他社の主要商品ほど良くないが取り立てて不満足というほどではない。
価格は32GBモデルで2年契約199ドル、64GB299ドルでサムソンのGalaxyS5の16GB (AT&T version)2年契約199ドルと比べて高くはない。また1年分のAmazon Primeの権利がつく。あと、撮影した写真が同社のクラウドサービスであるAmazon Cloud Driveに容量無制限で保存できるという利点がある。
最も残念なのはAT&Tとの独占契約で、契約なし(Without a Service Plan)で購入するものでもAT&TのSIMロックはかかってることだ。
その他、さらなる詳細のレビューは以下のホームページで閲覧可能:
http://www.engadget.com/2014/07/22/amazon-fire-phone-review/
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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