Amazon(以下アマゾン)はインドでの競争に勝ち抜くために20億ドル(約2,000億円)の巨額投資をすると発表した。
アマゾンのCEO、ジェフ・ベゾス氏によると、インドで事業を開始した1年目(2013年)は同社が期待した以上の反応がインドの中小企業から沸き起こった。また、インドのEコマース市場の潜在的成長力は高く、どの地域よりも売上高の拡大を期待できるそうだ。
アマゾンの投資報道と前後して、インド最大のマーケットプレースであるFlipkartが10億ドル以上の投資資金を獲得したと発表した。Ebay(イーベイ)は2月にEコマース分野の事業拡大のため、インドのSnapdealへ1億3,380万ドルを投資すると公表した。さらに、Wal-Mart(ウォールマート)も5年以内に、インドで50以上の卸専門店を展開することを決定した。
アマゾンのインド投資の大部分はディストリビューション・ネットワークの拡大に充てられ、インド国内の5拠点(デリー、チェンナイ、ジャイプール、アメダバッド、タルー)に新流通センターを設ける。新流通センターは50万スクウェア・フィートの貯蔵スペースがあり、合計1,700万アイテムの商品が在庫として保管される。
アマゾンは昨年12月より、インドの主要都市に居住する消費者に対して翌日配送を開始し、アマゾン・インドのEコマースサイトの30万アイテムの商品を翌日配送すると確約した。
インドの法律は外資系企業が直接インドの消費者に物を売ることを禁止している。しかし、アマゾンやイーベイのようにインド商品をオンラインで販売する企業にはビジネスを許可している。
米国のEコマース専門調査会社のeMarketer(イーマーケター社)によると、2014年度のインドのオンライン小売販売額は53億ドルで、ロシアの174億ドル、中国の2,173億ドル、米国の3,041億ドルと比較するとまだはるかに小規模だが、2018年は175億ドル2,000万ドルに達すると予測されている。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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