スペインのエンジニアリング会社、Elecnor(以下エレクール社)が入札でヨルダン南部で発電量65-75MW(メガワット)の風力発電のプラント建設プロジェクトを受注した。
プロジェクト契約書の調印後、ヨルダンエネルギー省のハマド・モハメド大臣が語ったところによると、この風力発電所建設には総額1億1,200万ドルの投資が必要で、資金はクウェートのアラブ経済開発基金から拠出される。
設置場所は首都アンマンから220km離れた南部の都市でマアーン県のAl Hussein Bin Talal Universityの近くに設置される。ヨルダンでの風力は7.5m/秒だが、設置場所の丘陵地帯では11.5m/秒に達するそうだ。
同プロジェクトでは各基2MWの発電能力をもつ、スペインのGamesa(ガメサ社)製のウィンドタービン33基が設置される。設置された発電設備からは年間を通して時間当たり150MWE以上の電力を発電すると予想されている。
また発電所の建設期間中に200人分の職が生まれ、オペレーションでは20人分の職が提供される。
注1:Elecnor社は1956年にスペインのビルバオで設立された老舗エンジニアリングメーカーで、世界33ヶ国で事業展開し、従業員数は12,500人以上。
注2:Gamesa Eolica社はスペインの風力発電メーカーで世界第6位(2012年度の世界シェア6.4%)。
参考情報:世界で風力発電の総累積導入量の多い国の順位は中国、アメリカ、ドイツ、スペイン。中国は2004年から6年連続で前年比2倍の成長を遂げ、2010年にはアメリカを抜いて累計導入量で世界一。世界全体で日本はわずか約1.2%で13位。欧米や中国に比べて日本での風力発電の普及は遅く、日本の風力発電の累積導入量は2012年12月末で総設備容量は約261.4万kW。(標準的な原発1基の発電量は100万kW前後)。日本の風力発電メーカーは3社:三菱重工業、日本製鋼所、日立製作所(富士重工の風力事業を買収)。
ブログ投稿:小椋貴央
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