コカコーラはカリフォルニア州コロナに本拠を置く、Monster Beverage(以下モンスター)に21億5,000万ドルを支払い、株式16.7%を取得した。今回の出資契約に基づき、コカコーラが世界に展開する自社のエナジードリンク*をモンスターに移行し、モンスターは自社の非エナジードリンクをコカコーラに移した。
このブランド交換が完了することにより、モンスターはNOS、フルスロット、バーン、マザー、プレイ、パワープレイ、レレントレスというエネジードリンクのブランドを保有することになる。一方、コカコーラはハンセンのナチュラル・ソーダ、ピースティー、ハーバート・レモネード、フーバーツ・レモネードとハンセンのジュース類を自社ブランドとする。
コカコーラとモンスターの2社は、これまで北米とカナダ限定のディストリビューション契約を結んでいたが、世界の他の地域を加え全世界をカバーする長期契約を結んだ。
コカコーラのCEO、Muhtar Kent氏とモンスターのHilton H. Schlodberg氏の両人とも、互いの得意分野を強化し、市場での成長を加速できるとして、今回の契約にいたった理由を述べている。また、コカコーラは2008年からモンスターとは業務提携をしており、今回のブランド交換は一貫した戦略のもとに行使されている。
コカコーラは2月にも米コーヒーメーカー大手グリーン・マウンテン・コーヒー・ロースターズキューリグ・グリーン・マウンテン)に12億5,000万ドルを投資し、株式の10%を取得し、その後追加投資をして16%の株式を保有している。コカコーラの狙いはKeuring Coldと呼ばれる家庭用飲料システムを使って自社製品を販売することで、10年間の契約を締結した。
コカ・コーラは、グリーン・マウンテンの新製品「キューリグ・コールド」を2015年までに市場投入し、「コカ・コーラ」のほか「スプライト」「ファンタ」「ミニッツメイド」「パワーエイド」など数百ブランドから成る同社の世界的なドリンク製品群を、同システムを通じて世界中で飲めるようにする方針だ。
エナジードリンクの定義:
カフェインや糖分、パテトン酸などの成分を含み、清涼飲料水として販売されている飲料。エナジードリンクは体力・持久力の補給などをうたい、アルギニン、バリン、ナイアシン、ガラナといった成分を含む。他の清涼飲料水に比べてカフェインや炭酸の含有量が多い。日本国内でも「Red Bull」の他に「burn」や「MonsterEnergy」などが、エナジードリンクのカテゴリーで発売されている。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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