昨年、メルセデスは2015年に発売予定のSクラスクーペのコンセプトカーに3Dプリンターで製造した部品を使用したことを公表した。また、メルセデスはコンセプトモデルだけではなく、次世代のS-Class 2018について、最終製品の内装品に3Dプリンターで製造したパーツの導入を検討している。
Sクラスはメルセデスのなかでも、最も革新的な技術が使われている車種で、ジェスチャーコントロール、軽量化したワンピースシート、エアベントのような最先端の革新的な内装パーツの製造に3Dプリンターを使うようだ。また、メルセデスは3Dプリンターを使っての部品製造が経済的で、現実的な選択肢の一つになると考えている。
メルセデスの主任インテリアデザイナーのJan Kaul氏は、(英国)自動車雑誌の「Auto Express」の取材に応じ、3Dプリンターはエアベントだけでなく、スピーカーグリル等、他の細かい部品をより強く、軽く、そして迅速に製造することが可能だと語った。さらに、3Dプリンターは高品質でありながら、廉価に自動車部品を提供できるとも述べている。
プラスチックの内装部品に3Dプリンターを使うかどうかは部品の形状、材料費、生産スピードによるが、今回のメルセデスの発表で最も重要なことは、Additive Manufacturing(付加製造)が自動車の内装部品の製造に採用される可能性が高いということだ。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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