2015年1月9日にオバマ大統領とバイデン副大統領はテネシー大学ノックスビル校を訪問し、オークリッジ国立研究所が中心となって進めている大型3Dプリンターを使った自動車の印刷製造現場を視察した。
オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory、以下ORNL)はアメリカ政府管轄下の研究機関で、テネシー大学とバテル記念研究所によって運営されており、クリーンエネルギーや自然環境の保全に注力している。
オバマ大統領訪問時のハイライトは3Dプリンターカー、シェルビーコブラのレプリカ製造で、世界の自動車生産を一新するものと期待されている。
この大型3Dプリンターはシンシナティ社(Cincinnati Incorporated)とORNLによって開発されたマシーンで、the BAAM(Big Area Additive Manufacturing)と名付けられ、"Strati"という世界初の3Dプリンター車の製造に成功している。
約1年前、ORNLと地元自動車メーカーは、3Dプリンターで車両を製造するための技術開発パートナーシップを締結した。材料科学と最先端の製造技術を組み合わせることにより、BAAMマシーンを使用し、デトロイトで開催された国際技術ショー2014の開催期間中(6日間)に44時間かけて"Strati"(3Dプリンター車)を印刷した。
ORNLはシェビーコブラ誕生50年を祝って、3Dプリンターを使ってこの車を印刷した。同車は一組6人チームで、6週間で組み立てられた。ORNLの発表によると、シェビーコブラのレプリカは最先端の技術素材を使用して印刷することにより、1960年代に生産されたオリジナル車の車体重量を半分にし、機能と安全性を大幅に改善した。
このレプリカ製造に関しては、テネシーのTechmer社が軽量化のための複合材料を製造し、Tru-Design社は車体表面の最終加工法を開発した。
オバマ大統領とバイデン副大統領は3Dプリンターのシェビーコブラの完成度に大変感銘を受けたようだ。ORNLのシェビーコブラは1月12日-15日にデトロイトで開催されている北米オートショーで展示されている。
情報源:www.3ders.org
ブログ執筆:小椋貴央
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