スウェーデンにある、ルンド大学のシャロッテ・アーランソン-アルバートソン教授(Charlotte Erlanson-Albertsson)によると、ホウレンソウに含まれるチラコイドが食物の消化・吸収を遅くし、食欲を抑える効果がある。
同教授は、チラコイドが腸での脂肪の消化・吸収を遅くし、食欲を増進するホルモンの分泌を抑えることを発見した。
ただ、ホウレンソウを普通に食べても体内に十分なチラコイド摂取することはできず、ホウレンソウをつぶしてろ過し、遠心分離機にかけ、ホウレンソウの細胞からチラコイドを抽出したうえで摂取する必要がある。
チラコイドは、ホウレンソウなどの葉物野菜の葉緑体にある膜状の物質で、脳の視床下部に作用して満腹感を感じさせ、摂食を抑える作用がある。
ルンド大学は38人の肥満女性を被験者として3ヶ月間の実験を行った。被験者の半分は毎朝、朝食前にチラコイド5gを含むグリーンジュースを飲まされた。他の半分はチラコイドを含まない偽薬を飲まされた。また今回の実験に参加した全員は1日3食バランスの取れた食事を摂取した。
この実験により、偽薬を飲んだグループは3.5kg減量し、チラコイドを摂取したグル―プは平均5kgの減量に成功した。またチラコイドを摂取したグループは、食欲を抑えられるようになり、減量によるつらさを経験することはなかった。重要な点は常に空腹をかんじて我慢するか、空腹感に絶えることなく満足できるかだ。
米国ではすでにチラコイドを使用したサプリメントAppethyl®(アぺシル)が販売されており、U$66.70で販売されている。Appethyl®は緑の粉末でスムージーやスープ、グリーンドリンクなどに混ぜて使用する。
広告によると食欲制御と健康的な食生活を目的として純粋なAppethyl®を摂取する場合は1日に5グラムの摂取でよい。正確な量(1日に5グラム)を朝食で服用した臨床研究では、昼食時の空腹感がかなり低減し、1日中、不健康な食物への渇望感が低減されたことが確認されている。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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