国際エネルギー機関(IEA:Inetrnational Energy Agency)によると、サハラ以南のアフリカにおける電力の半分は再生可能エネルギーになるだろう。IEAが初めて作成した、サハラ以南のアフリカ地域分析レポートは、電気を利用できない約6億2,000万人の人々にエネルギーを供給できると述べている。
サブサハラ以南のアフリカ経済は2000年以降、急成長していものの、現実には同地域の人口の三分の二の人々は電気を使えず、経済成長から取り残されている。
IEAの報告書は次の26年間で、サブサハラ以南のアフリカは巨大な量の再生エネルギーを使い始め、太陽エネルギーがこの地域のエネルギー成長を牽引するだろうと予測している。
同レポートによると、サブサハラ以南の水力発電はまだまだ発展の余地があり、現時点ではわずか10%ほどの資源しか使用されていない。さらに、多くのアフリカ諸国は、太陽光発電や海岸線沿いでの風力発電を利用できる潜在能力を秘めている。また、東アフリカのケニヤやエチオピアでは地熱発電が2番目に大きな電力供給源になっている。アフリカの農村地域ではミニ・グリッドとオフ・グリッドの三分の二は2040年までに太陽光発電、小型水力発電又は風力発電でエネルギーを得ることになるだろう。
技術導入コストが下がることにより、再生可能エネルギーシステムと火力発電のどちらをつかうかというせめぎあい(もちろん両方のエネルギーシステムを組み合わせて使うことも多いが)起きるだろう。
この調査報告書はアフリカのエネルギー経済を成長させるための様々な取り組みについても記載している。サブサハラ以南の電力セクターには4,500億ドルの投資が計画されており、エネルギープロジェクトに関するさらなる協力、投資資金の調達、エネルギーから得る収入の管理が必要になる。
もし上記3点の課題が満たされるならば、サブサハラ以南の地域経済は2040年までに現在予想されている成長率より30%以上成長することが可能だ。
ブルームバーグは、アフリカ全体では、2014年中に1.8GWの再生可能エネルギーが加わるだろうと予測していた。さらに次の2年間で、南アフリカ風力発電と太陽光発電で3.9GWの発電所を設置すると見込まれており、ケニアでは1.4GW、エチオピアでは約570MWの発電設備が建設される予定だ。
情報源:Climate Progress
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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