米国のリウマチ性関節炎患者はバイオシミラー(後発薬)が利用できるようになっても、保険会社が薬剤の細分類をしなければ高額の薬代を支払うことになる。
米国のリウマチ学会の学術誌"the Arthritis & Rheumatology"に掲載された調査報告によると、1種類の抗リウマチを使用するリウマチ性関節炎患者は年間U$2,700の自己負担金を支払う。
調査報告では、バイオ由来の抗リウマチ薬(アバタセプト、アダリイムマブ、アナキンラ、セルトリズマブ、エタネルプト、ゴリムマブ、インフリキシマブ、トシリズマブ)と9つの非バイオ系抗リウマチ薬を中心にメディケアに登録されている2,737の処方薬を分析した。
報告書によると、全てのメディケア・パートD(処方箋薬剤給付保険)は少なくとも1種類の抗リウマチ薬をカバーしているが、実際に利用するとなると、95%の保険プランは事前承認を必要とする。さらに、保険プランの大多数は固定の自己負担額より平均で30%高い自己負担額を求めてくる。
調査報告書の主執筆者であるカリフォルニア大学サンフランシスコ校のJinoos Yazdany氏によると、バイオシミラーの抗リウマチ薬は、抗リウマチ薬を利用する患者の自己負担を若干軽減する、又は少なくともこれ以上の負担増を抑えると考えている。
しかしながら、もし保険会社が後発薬を特別枠のカテゴリーにとどめておくならば、保険加入者である患者の負担は高い自己負担額を求められる。
Yazdany氏の予測によると、あと2-3年で初のバイオシミラー抗リウマチ薬が認可される見込みだ。
情報源:バイオファーマ・レポーター
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