アリババグループを親会社とする1688.comが、直近で進めている、海外のブランドと中国の小売業者や消費者をつなぐ試みについて公表した。
イタリア、ポルトガル、韓国の高級ブランドは、まもなく中国の小売業者で、アリババグループのBtoB Eコマース卸業者の1688.comとの直接取引を開始する。これにより、拡大する中国のミドルクラスの需要を満たす、国境を越えたEコマース取引の流通ルートが構築される。
アリババによると、今日まで1688.comは中国のサプライヤーが中国の卸業者や小売業者に商品を販売する中国国内限定のオンラインマーケットだった。
1688.comは中国の商習慣や品質検査、商品のトラッキング管理にたけており、バイヤーは海外商品のQRコードをスキャンして、商品情報を入手できるようになるだろう。今年度の後半には、アリババは1688.comによって、商品配送や他の配送サービスを提供する予定で、輸入コストを20-40%削減し、入荷期間を15-60日短縮できるようになる。
1688.comは、アリババが主導する海外からの直接輸入方針に沿って、2014年8月から台湾のブランド商品の販売を開始し、2014年10月から24の韓国の食品・飲料ブランドを販売、2015年5月からはスペインの高級ブランドの販売を始めた。
アリババは、中国政府が関税の削減によって輸入コストを下げる決断をしたことに呼応し、より多くの輸入商品を仕入れる努力をしている。
中国政府の貿易関連当局は6月1日から、以下の商品カテゴリーの輸入関税を削減することを発表した:
また中国政府は無駄のない商品検査及び検閲方針を行い、輸入過程での法外な手数料を排除する等、Eコマース経由の輸入促進政策を実行することを確約した。
アリババによると、1688.comでの海外ブランドの販売も、中国政府が国内消費を活性化するためにとった対策に沿ったものだ。中国の中産階級は2022年までに6億3,000万人に到達することを目指している。中産階級が増えれば、いままでノーブランド商品を購入していた層が、高級なブランド商品を購入するようになる。
一方、1688.comは卸業者や小売店などの売り手にに対して、安定した商品供給を保証する。
ブログ投稿:株式会社ユーディーアール 小椋貴央
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