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欧州クラウドファンディングの現状と動向

The Current State of Crowdfunding in Europe(欧州におけるクラウドファンディングの現状)という小冊子がCrowdfundingHub社から発行された。

 

同書は2015年度における欧州のクラウドファンディング産業のが成長しつづけ、成熟化していることを示唆している。

 

同レポートは欧州の全土から27人の専門家を集め、法規制、市場規模、政府や銀行のスタンスについて調査しており、ピア・ツー・ピア(P2P)レンディング、エクイティ型、貸付型、物品購入型、寄付型の各種クラウドファンディングにつて分析している。

 

また組織化、資金調達額、活動レベル等、15の調査項目に基づいてつくられた、Alternative Finance Maturity Index(代替金融成熟度指標)を使ってクラウドファンディング産業の現状について詳細な解説をしてる。

 

ほぼ全ての欧州諸国においてクラウドファンディングによる資金調達額は急速に増えているが、国によって同産業への対応も大きく異なる。リトアニアでは2015年度に非金融市場活動に対抗するための新しい法制度が施行されたが、英国におけるクラウドファンディングは、代替金融産業として非常に高いレベルにあり、調達金額は拡大し収益構造は成熟している。

 

CrowdfundingHub社のCEO、Ronald Keleverlaan氏によると、政府のサポートと産業の成長及び成熟度には大変強い正の相関関係があり、クラウドファンディングの調達金額はさらに増大すると予測されている。

 

代替金融は企業金融のための真の代替手段になりつつある。英国などのいくつかの国々では企業金融の10%以上が代替金融になり、この比率は急速に拡大している。

 

同レポートはクラウドファンディングに関する情報不足を補い、欧州市場における同産業の最新の状況を解説するものだ。ただ残念ながら欧州の多くの国々ではまだ利用できる公開データが少ないのが実情であり、データの収集や統合にさいしての情報の透明性や非依存性が求められている。

 

情報源:CrowdFund Beat