米国の調査会社、ABI社によると、2025年になると5Gが2,470億ドルもの収益をあげることが期待できるそうだ。
5G(第5世代移動通信システム)は北米、西欧、アジア太平洋地域市場によってもたらされる。
ABI社のJoe Hoffman副社長によると、5Gは最も早く発展するワイヤレス技術であり、4Gを含む過去のどの世代の技術よりも急成長が見込まれている。次の2-3年におきる、新技術への移行によって4Gなどの過去技術が廃れていく一方で、5Gは新しいビジネス用途と収益を生み出す。
5Gの正確な技術仕様はまだ定まっていないが、業界標準団体は2020年までに仕様を確立させる計画だ。その後、短期間でベンダーやオペレーターから5Gサービスが消費者に提供されるようになるだろう。
過去の技術移行期において、市場拡大における最も大きな課題になったのは技術ではなく、スペクトルフラグメンテーション、サービスエリア、利用できる端末、設備投資や運用コストの問題だ.
何百万台という機器が接続するIoT時代をサポートすることが5Gの主な用途になる。5Gの需要を増やすためにABI社は2020年までに850万のスモールセル(通常の基地局を補完するために用いられる、小出力でカバー範囲の狭い基地局)が配備されるようになると予測している。
北米とアジア太平洋のいくつかの移動体通信オペレーターは開発計画や5Gを推進するための独自の取組を進めている。一例をあげると、2016年2月、ベライゾンワイヤレス、NTTドコモ、KT、SKテレコムは「5G Open Trial Specification Alliance」の立ち上げに合意した。
同アライアンスは複数の団体や企業が行っている実証実験の仕様の共通化を目指すことになっており、2016年から2018年までに行われるものを対象としている。
5Gのデータ伝送速度は毎秒20Gbで4Gより数十倍速くなるが、ベライゾン・コミュニケーションズがXOコミュニケーションズから買収した光ファイバーネットワークは5Gの実用化を進める実験に役立つだろう。
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情報源:TelecomTech
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