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アップル社、電気自動車産業参入への秘かな野望

アップル社は電気自動車の充電システムについて調査を進めており、充電施設企業と面談したり、この分野を専門とするエンジニアの雇用もすすめているようだ。

 

1年以上前から、シリコンバレーではアップルが電気自動車の製造計画を立てているという噂がでていた。現在、アップルが充電インフラの設置や関連ソフト開発の下準備をしているのは明らかだ。

 

アップルの動きは、同社が電気自動車事業に参画するための課題である、電気自動車のバッテリー充電への対応にも表れている。

 

同社は自動車産業に進出するということを公式には認めていない。しかし、自動車業界の消息筋がロイター通信の取材で語ったところによると、アップルは自動走行電気自動車の研究を進めており、成熟したiPhone市場以外の新しい収入源を探しているようだ。

 

アップルは充電施設事業者に接触し、そのコア技術について調べているようだが、充電事業者はアップルを将来の競合相手になるのではないかと警戒している。

 

アップルがテスラのスーパーチャージャーネットワーク*のような特許技術の取得を目指しているのか、他の事業者が提供する充電インフラにあわせて電気自動車を設計しようとしているのかは不明だ。

 

ロイターが接触した充電器事業者は、NRGエナジー社のArun Banskota社長をはじめ、いずれもアップルとの取引についてコメントすることを控えている。

 

アップルは電気自動車の充電システムの専門家を少なくとも4人は雇用しており、その内の一人は元BMWの従業員のRónán Ó Braonáin氏だということが分かっている。

 

また2016年1月にアップルはNan Liu氏という無線充電システムに詳しい技術者を採用し、5月には元グーグルの充電機器エキスパートのKurt Adelberger氏も雇っている。

 

いまだに噂のみが先行しているアップルの電気自動車事業だが、同社は新しい事業分野へ大きな野望を秘め、水面下で着実に準備を進めていることは間違いなさそうだ。

 

注:スーパーチャージャーはModel SとModel Xを数十分で充電できる、無料コネクター。スーパーチャージャーは長距離ドライブの際に停車回数を最小限に抑えるよう戦略的に、レストラン、ショッピングセンターやWifiホットスポット付近の便利な場所に設置されている。各ステーションには、すぐに充電して運転に戻れるように複数のスーパーチャージャーが備わっている。

テスラ スーパーチャージャーの設置台数は、2015年3月時点で、北米、ヨーロッパ、アジア、そしてオーストラリアのステーションで、合計2,000基。

 

情報源:AutoblogGreen 、ロイター、テスラモータースHP