フォルクスワーゲン(VW)は自社電気自動車部門の拡大計画計画の一環として、100億ユーロの巨大バッテリー工場の建設を検討している。
建設される施設はパナソニック、LG、サムソン等のバッテリー工場と同様に
独立した組織として運営される。
VWの経営幹部、Matthias Muller氏とそのチームは電気自動車の販売台数を次の10年間で100万台にする戦略を立てており、社外監査役会は同計画を6月22日開催の年次報告会で検討することになっている。
新事業計画策定の目的の一部はVWがDefeat Device(ディフィート・デバイス)を使った排ガス不正問題にある。VWはバッテリー技術と電気自動車に注力することで、企業信用の低下に悩む同社のネガティブ・イメージの改善をはかりたいと考えている。
ドイツの通信社(DPA)によると、ドイツの二―ダーザクセン州の都市ザルツギッター(Salzgitter)に建設される工場には100億ユーロ(約112億ドル)が必要になるそうだ。
同社は新バッテリー工場を建てることで、VWが新技術開発のリーダー的地位につくことを目指しており、今回の計画は経営会議で承認されそうだ。また、同計画は地方議会、二―ダーザクセン州議会、主要株主にも支持されている。
VWは2014年のソリッド・ステート電池ベンチャーのQuantum Scapeに投資し、その技術で700kmの継続走行が可能になると言っていた。VWはまた、全ての電気自動車に単一のバッテリーモジュールを使用することで、コストの66%を削減することを目標にしている。
既存の自動車メーカーが、電気自動車工場に多額の投資をすることをためらう主な理由は、バッテリー製造を外注しなくてはならないことだ。
内燃機関で動く自動車で、最も製造コストがかかるのはエンジンで、全ての自動車メーカーは自社工場を立てている。電気自動車においてはバッテリーが最も高価な自動車部品であり、自動車メーカーは電気自動車の収益性を上げるためにバッテリー製造を自社の製造工程に垂直統合する必要がある。
情報源:Autoblog Green
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