IBMはブロックチェーンを産業界における重要なソリューションとして位置付けている。
同社は6月10日付の発表で、アジア太平洋地域におけるビジネス展開のツールとしてブロックチェーンと人工知能ワトソンを使ったプロトタイプを開発すると発表した。
なお新技術のプロトタイプ作成にあたっては5,000人のコンピューター科学者がプロジェクトに参画する計画だ。
開発拠点はシンガポールのマリナベイにあるワトソンセンターで、自社のオープン・スタンダードに基づいてブロックチェーンのアプリケーションを構築する。
なお同施設は、IBMが「IBM® Garage(ガレージ)」と名づける、ユーザー視点で設計するモバイルやアナリティクスなどの先進的なアプリケーションの短期開発を大規模な企業からスタートアップまで幅広く支援する開発拠点でもある。
IBMは、2015年末に発表されたHyperledger プロジェクト* (取引の記録と検証を行うための blockchain デジタル技術を推進するオープン ソース プロジェクト)のメンバー30社の1社で、今回、他社に先駆けてアジアでの開発強化を公表した。
注:Hyperledger プロジェクトは、業務プロセスを合理化するためにさまざまな業界の多様なユース ケースに対応した共通プラットフォームを追求する協業プロジェクト。本来ピアツーピアの分散レジャー技術を共有化、透明化、分散化することで、金融、製造、銀行、保険、IoT など数々の分野で応用できる。業界を超えた分散レジャーのオープン スタンダードを定義することにより、仮想的にあらゆるデジタルな価値交換業務 (不動産契約、エネルギー貿易、婚姻証明など) を安全かつ低コストで追跡・処理できるのが特長。
情報源:CoinDesk及びIBMプレスリリース
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