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デジタルコンテンツの売上は2017年までに1,800億ドルを突破

英国に拠点を置くジュニパーリサーチ(Juniper Research)社の調査によると、世界の消費者がデジタルコンテンツに費やす金額は、2015年の1,400億ドルから約30%弱拡大し1,800億ドルになる見込みだ。

 

同調査によると、収益増は主に「IPTV」ならではのストリーミングサービス(ビデオ・オン・デマンド(VOD)、ダウンロード)によるものだそうだ。

 

ジュニパーリサーチの調査報告書、Digital Contents Busines Model:OTT & Operator Strategies 2016-2020(デジタル コンテンツ ビジネスモデル:OTTとオペレーターの戦略2016-2020)によると、ネットフリックやアマゾンに対抗するために通信会社も魅力的なオリジナルコンテンツへの投資が必要となる。

 

スペインの通信会社、テレフォニカは2017年に10本のTVシリーズを制作する。またBTやAT&Tも近い将来、独自のドラマや娯楽番組の制作を依頼することを表明している。その一方で、他の多くの通信社達はOTT事業者と提携することで、まとまったコンテンツを視聴者に提供する。

 

北欧の通信事業社TeliaSonera社がスウェーデンの定額制音楽ストリーミングサービスのSpotify(スポティファイ)の株式1.4%に相当する1億1,500万ドルを投資*したように、通信事業者は今後ますますコンテンツプロバイダーとの戦略的な関係を強めていくことになるだろう。

 

またTwitterは全米フットボールリーグ(NFL)と契約を結び、2016年シーズンの木曜夜に開催される10試合をオンライン配信*する。この契約はOTTプレーヤーがスポーツ分野に触手を伸ばしたということで話題になったが、今後、他の企業もこのような動きに同調すると見られている。

 

また米ネット大手アマゾンもNFL傘下の映像部門NFL Filmsと契約し、この夏、新映像シリーズ"All or Nothing"(特定のNFLチームに密着し、チームの裏側を捉えたドキュメンタリー・シリーズ)としてAmazon Videoで配信する。各エピソードは1時間で、8回構成となっている。

 

上記の例を見てもスポーツなど人気のあるコンテンツを獲得するために多額の資金が投下され、デジタルコンテンツ市場は巨大ビジネスとしてますます成長するだろう。

 

注1:電通グループの子会社でデジタル・マーケティング事業を行う電通デジタルも2015年にSpotify(スポティファイ)へ投資を行っている。

 

注2:Twitterは、スポーツイベントを見ながら会話を交わす場となっており、同社は、そういった競技に関するツイートをキュレーションして表示する「Moments」といった機能を導入している。

 

情報源:Juniper Research社、Retail Asia

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