スターバックス・インド(Starbucks India)は印度の3大財閥の一つ、タタ・グループ(Tata Group)とパートナーシップを組んで、互いの商品の国際展開を積極的に押しすすめている。
スターバックスはタタの造るインド産コーヒーを米国市場に導入し、タタのミネラルウォーターをシンガポールで売る。さらにインド産のシグチャー・ブランド茶の開発にも協力している。
その見返りに、タタグループはスタバのコーヒーをタタの経営するビスタラ(Vistara)航空の機内で紹介し、スタバのブランド茶Teavanaをインド市場で売り出した。
スターバックスのハワード・シュルツCEOはタタのCyrus Ministry会長との会談後、スタバがインドから輸入した単一原産国のプレミアムコーヒーを同社の展開する「スターバックス リザーブ®」の焙煎工場をカフェの中心に据えた「リザーブ®・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルーム」*で販売することを発表した。
スターバックスは2017年にはインドでも「リザーブ®・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルーム」と同様な旗艦店をオープンする予定だ。
タタとスターバックスはインド中の店舗でケニアとスマトラのコーヒーを導入する。スターバックスのコーヒーは今年度後半よりビスタラ航空の全線で利用できるようになる。ビスタラ航空はTata Sonsとシンガポール航空の合弁で企業で、1週間に457便のフライトが17の目的地に飛んでいる。
スターバックスは米店舗における紅茶販売の成功に気をよくしており、2016年12月には同社のTeavanaスペシャリティ茶をインドでも販売する。
インドはスターバックスにおいて最も急成長している市場で、2012年以来、Tata Global Bevaragesとパートナーを組んでいる。現在チェーン店は6都市、84店舗にまで拡大している。
スターバックスの中国及びアジア太平洋部門は全世界売上の13%を占めており、同社は本会計年度中に900店舗を新規開店する計画を立てている。この店舗数は米国の700店、欧州・中東・アフリカの200店と比べていかに大きな数値かわかるだろ。中国は現時点で2,000店舗を出店しており、今後1年間でさらに500店が追加される。
またスターバックスはTata Global Beveragesが製造しているヒマラヤン・ミネラル・ウォーターの販売も年内にはインド市場からシンガポール市場まで拡大する計画だ。さらに同ミネラルウォーターはアジア太平洋地域の店舗にも導入される。
リザーブ®・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルーム
Researve Rostary and Tasting Roomはサードウェーブと言われる新しいコーヒーカルチャーをスターバックスがキャッチアップし生み出した次世代のコーヒーストア。同店舗はシアトルのキャピトル・ヒルに、1万5,000平方フィート(約4,500平方メートル)という広大な建物で、インパクトある巨大な焙煎機が設置されたコーヒーファクトリーを中心に、「カフェ」「図書室」「ショップ」「ラウンジスペース」そして「レストラン」が併設されている。
情報源:Inside Retail Asia
スターバックスがインド産のプレミアムコーヒーを米国市場で販売
シアトルのリザーブ・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルーム
株式会社ユーディーアールは海外の大手調査会社と提携し、市場調査や最先端技術の動向調査等を行っています。市場シェア、競合他社のポジショニング、ユーザーのニーズと方向性、サプライチェーン、ディストリビューションチャネルの構築、技術・法規制の状況等の課題を抱えている際には、弊社にご相談ください。
顧客担当窓口:小椋(ogura@udr-inc.com)