まもなくフォードのハイブリッドカー、Fusionがドミノピザの配達をするようになるだろう。
ドミノ社とフォード社はミシガン州アンアーバーで無人走行車によるピザ配達のテストを開始する予定だ。この全米第二位の巨大ピザチェーンは顧客が雨や雪の日に無人走行車で届けられるピザをほしがるかどうか最新技術を使って試したいと考えている。
ドミノUSA社長のRusell Weiner氏は同社が配達のプロであり、これからのピザ配達産業の進むべき方向だと述べている。
この新しい配達方法は顧客に少し余分な労力を強いるが、人々がセルフ給油のガソリンスタンドやグロッサリーストアーのセルフレジに慣れたように状況に適応するだろう。またこれにより配送コストがさがり、配達員に支払うチップもなくなる。
マーケットデータ会社のStatista社によると、食品配達産業は2016年の130億ドルから2021年には390億ドルに達すると予想されている。
現在、フォードとドミノのパートナーシップはAnn Arborのドミノピザ店の1台の配送車両にのみ適用されている。今後は数週間にわたり、無作為抽出で選んだドミノピザの顧客に無人走行車でのテスト計画への参加を呼びかける。
本プロジェクトの主要目的は顧客が無人配送をどう考え、どう反応するかをテストすることにある。無人走行車は可能であるが、実験に際しては技術者も車に同乗する。
ピザを注文した顧客は無人走行車が到着するとテキストメッセージを受け取り、屋外に出る。顧客は車の窓に取り付けらているタブレットに自分の電話番号の下四桁を入力する。番号が正しければ窓が開いて、車内からピザを取り出せる。また車内にはピザを保温し、座席から滑り落ちないように固定する工夫がされている。
もし顧客が3回、間違った番号を入力すると、コンピューターが店に電話してサポートしてもらうよう指示するようになっている。
ゴールドマンサックス経済研究所が5月に出した報告書によると、自動走行車が普及するまでには最大25年かかるかもしれないが、そのような状況が実現した場合、トラック業界や輸送業界の米国ドライバーは、月に2万5000人、年間で30万人が職を失う可能性がある。
情報源:Detroit Free Press