調査報告書概要(サマリー)
IoT(Internet of Things)という言葉を新聞、雑誌、ニュースサイト等で目にする機会が増えている。 2016年までは実証実験段階にあったIoTは、2017年に入り、あらゆる産業分野において、本格的な導入段階に入ったといえるだろう。
IoT の類似の概念はユビキタスコンピューティングやM2Mなど以前より提唱されてきた。日本においては、政府が2001 年に掲げた「e-Japan 戦略」やそれに続く「u-Japan 戦略」でユビキタスネットワーク社会構想として提唱してきた。センサネットワークや様々なIoT関連技術の研究が行われ、2015 年6 月には「日本再興戦略』改訂2015」の重要施策の一つとして、IoT への取り組みが掲げられた。
このIoT 時代の立ち上がりの背景としては、センサー、ネットワーク、コンピューティングに関わる3つのイノベーションが要因となっている。 安価で迅速に利用できるデバイス、通信技術、IoTプラットフォーム、クラウドサーバー及び人口知能を使うことで、大量かつ多種多様なデータをリアルタイムで収集し、高速なデータ分析・処理により、多様なビジネスモデルが成立するようになった。
本調査報告書では本格的に指導を開始した日本のIoT に関する2017年から2022年までの市場規模と予測、日本政府の取組、IoT通信技術と日本企業、IoTセキュリティ、IoTの産業別使用事例、分野別主要企業の動向や戦略について分析した。